アクアリウム

アクアリウムにバクテリアはなぜ必要なのか解説します

水槽設備を整えたら、水を入れてよしできた!

もう熱帯魚を飼ってきて水槽に入れるだけだ。

そのように思っていたらどうやら水槽の中にバクテリアというものが必要になってくるらしい。

もしくは、今までバクテリアなんて何も気にしないで熱帯魚を飼ってきたけどバクテリアが必要だということに気が付いたあるいはバクテリアという名前だけは知っていたけど、なんか難しそうだから敬遠してきた。

因みに私は一番最後の例に該当しましたが、そのような方に向けてバクテリアとは何なのか、バクテリアにはどのような役割があるのかについてわかりやすく説明していこうと思います。

バクテリアとは何か?

まず端的に言うと、バクテリアとは細菌という生物のことです。

皆さんがご存知の通り細菌は非常に小さいので目で見ることはできず見るには顕微鏡を使うことになります。

私が思うに多く初心者の方がバクテリアを敬遠というかあまり重要だと考えない一番大きな原因として先に述べた通り恐らくは目に見てその存在を感覚的にとらえられないからだと思っています。

バクテリア剤というものが市販されていますが、アクアリストの中には絶対に買わないという方がいます。

これも、バクテリアが目に見えないためにその効果を感じにくいからでしょう。

勉強が嫌いだよという方は、バクテリアの役割のところまで飛んでくださいね。

バクテリアが細菌という生物であると分かったところでバクテリアについてもっと感覚的に理解できるように次はもう少し専門的な知識について解説します。

高校の生物レベルの話になりますが簡単に説明するので安心してください。

細菌(バクテリア)を2つに分類する方法があります。

好気性細菌と嫌気性性菌です。

好気性細菌

・・・酸素がある状況下でしか代謝(呼吸)を行って糖や脂質を分解しエネルギーにすることができない細菌

→つまり、好気性細菌は酸素がないと生きて増えることができません。エアレーションを行うとバッチリです。

嫌気性細菌

・・・嫌気性細菌はさらに2つに分類されます。偏気性細菌と通気性細菌です。

・偏気性細菌・・・酸素が無い環境で生きることができ、酸素存在下では生存できない細菌

・通気性細菌・・・酸素存在下では好気的呼吸(クエン酸回路、電子伝達系)でエネルギーを得るが、酸素がなくても解糖系と発酵によってエネルギーを得ることのできる細菌。

→つまり、嫌気性細菌は酸素が無い環境で生き、増えることができます。

補足として、嫌気性細菌の生成物には硫化水素などの水質に悪影響を及ぼす物質があるので、熱帯魚に正の効果を及ぼすバクテリアとはいえず、アクアリウムの世界でバクテリアと言ったら好気性細菌の方を指します。

 

次は、バクテリアの役割について説明します。

バクテリアの役割

バクテリアは水槽内の水質安定に寄与します。

簡単に言うと、熱帯魚にとって有害なアンモニアという物質を無くすことができます。

下記では、もう少し詳しく説明しようと思うので、さっきと同様に勉強が嫌いだよという方はバクテリアの要約のところまで飛んでくださいね。

この話も高校の生物と化学の話になりますが、わかりやすくお教えします。

アンモニアの分解

上では簡単に、バクテリアの役割はアンモニアを無くすことだとお伝えしましたが、厳密にはアンモニアを生体にとって無害なレベルまで分解することという方が正しいです。

ではアンモニアがどのように分解されるのかを見てみましょう。

アンモニア⇒亜硝酸⇒硝酸塩

まず、好気性細菌のニトロソモナスがアンモニアを分解してアンモニアほど毒性の少ない亜硝酸という物質に変えます。

次に、同じく好気性細菌のニトロバスターが亜硝酸を分解し、毒性があまりない亜硝酸塩という物質に変えます。

アンモニアが熱帯魚にとって害になる理由

熱帯魚はもちろん呼吸器官を使って呼吸をします。

魚の場合はえら呼吸で水中に溶けている酸素を体内に取り込みます。

ですが、水中にアンモニアがあると熱帯魚が頑張ってえらから酸素を取り入れても意味がなくなってしまうのです。

それはどうしてなのでしょうかでしょうか?

まず、生物を勉強していなかった方は前提として次のことを頭に入れておく必要があります。

一般的に呼吸と言ったら鼻や口から空気を吸って酸素を取り込むことを想像されるかと思います。

しかし、ここで考える生物学的な呼吸とは、外界から取り入れた酸素を用いて細胞内のミトコンドリアという※細胞小器官がグルコースという糖を分解してエネルギーを生み出すことなのです。

※1個1個の細胞にはそれぞれ役割を持った器官があるので、ミトコンドリアはその中の1っ種類だと考えてください

では本題に入りますが、なぜアンモニアは熱帯魚などの生体にとって有害なのか?

それは、熱帯魚が細胞のミトコンドリアで呼吸を行う際に材料として使う物資が、※アンモニアを分解する過程でも使われるためです。

その結果、材料不足となり呼吸の機能がうまく働かなくなりエネルギーが十分に生み出せなくなってしまいエネルギー不足に陥ります。

そして、最悪の場合、生体は死んでしまいます。

※熱帯魚にもバクテリア同様にアンモニアを分解仕組みがあります。

じゃあ、バクテリアなんか入れなくてもいいじゃないかと思われるかと思いますが※以降の続きを読めば納得できます。

ここまででバクテリアの有用性がお分かりいただけたと思うので、次は実際にバクテリアを水槽に導入するにはどうしたらいいのかをお話しします。

バクテリアの導入方法

バクテリアの導入方法には主に市販のバクテリア剤を使うものと何もせず放置する方法があります。

市販のバクテリア剤

→市販のバクテリア剤の簡単な説明として、淡水用,海水用,淡水・海水用の3タイプがあります。

先ほど説明した通りバクテリア剤を投入したためにバクテリアが増えすぎると生体が利用できる溶存酸素が減少してしまいます。

使用するのは最初の立ち上げ時のみで水替え時などに後から加える必要はありません。

メリット

・気持ち的に安心

・初期の立ち上げが自然状態よりも早くなる(ニトロバクターを含むバクテリア剤の使用時)

デメリット

・効果を確認しづらい

・お金がかかる

自然に放置する

→バクテリアは言ってしまえば部屋中どこにでもいます。

空気中にもいるでしょう。また、水草や砂利,ソイルにもたくさん存在します。

なので、わざわざバクテリアざいを投入せずとも水槽内に自然と増殖してきます。

その際にバクテリアが定着しやすい環境を水槽内に作る必要があります。

水草や流木、フィルターなどを用います。フィルターは上部式フィルターが一番適しているといわれます。

バクテリアが都合よく空気中の酸素を使うことができるからですね。

バクテリアの要約

 

 

 

最後に

お分かりになったでしょうか?簡単にバクテリアと言えども深堀すればするほど難しいですよね。

ですが、我々アクアリストは熱帯魚を飼育するうえでこのような目に見えないミクロの世界まで知っておくことが、「きちんと飼育していたはずなのに死んでしまった」、「最近原因はわからないけど生体の様子がおかしい」といった異変にいち早く気づき対処することに必要不可欠なのです。